独立・開業するにあたり、多くの業種が許認可の対象とされています。街を歩いていて見かける職業の多くが、何らかの許認可と関係しています。
また、開業するために必要とされる許認可とは別に、営業する過程で許認可を必要とするケースもあります。
例えば、消防法上などの許可や特定のものを輸入しようとした場合、危険物を保管しようとした場合に許可が必要となったりなど、あらゆる業種、あらゆる過程において、許認可が必要とされます。
ここでは、営業するにあたり、許認可が必要な主な業種についてご紹介いたします。
都道府県知事の許認可が必要な業種
事業に関する許認可については、その地域に密着している地方自治体が担当していることが多いです。
また、政令都市などでは、許可権が知事ではなく、市長に委ねられていることがあります。
都道府県知事の許認可が必要な業種(主なもの)
○各種学校、幼稚園の認可、保育園の認可・認証・届出
○旅行業・政府登録旅館の登録
○同一都道府県内のみに営業所がある場合の建設業の許可
保健所が窓口となる場合
衛生面に注意すべき事業については、保健所が窓口になっています。
なお、スナック、キャバクラ、ホストクラブなど接待業の場合には、警察を窓口とする許可なども必要となります。
保健所が窓口となる場合(主なもの)
○レストランの営業許可
○ラーメン屋やカレー屋の営業許可
○焼肉屋の営業許可
○居酒屋・立ち飲み屋の営業許可
○喫茶店の営業許可
○キャバクラ営業の許可
○高級クラブの営業許可
○ホストクラブの営業許可
○スナックの営業許可
○菓子・アイスクリームなどの製造業の許可
○各種食品の製造・販売業の許可
○弁当や惣菜など、食料品の販売業の許可
警察署が窓口となる場合
犯罪の予防、健全な風俗の維持のために許可が必要な場合は、警察が窓口になります。また、スナック、キャバクラ、ホストクラブなど飲食を提供する営業では保健所を窓口とする許可なども必要になります。
警察署が窓口となる場合(主なもの)
○スナックの営業許可
○キャバクラの営業許可
○高級クラブの営業許可
○ホストクラブの営業許可
○ガールズバーの営業許可(客に接待する場合)
○ディスコの営業の許可
○ダンスホールの営業許可
○パチンコ店の営業許可
○麻雀店の営業許可
○ゲームセンターの営業許可
○ソープランドの営業届出
○ファッションヘルスの営業届出
○ラブホテルの営業届出
○デリバリーヘルスの営業届出
○インターネットアダルトサイトの営業届出
まとめ
あらゆる業種について、法律上、許認可や届出を求められるケースが多いです。
現代は、会社のコンプライアンスが特に問われる時代です。「無許可で営業していて行政指導に合い、罰則を受けてしまった」となっては、罰則もさることながら、今後の事業活動にも大きな支障をきたします。(場合によっては、営業停止などの行政処分、刑事罰などがあり得ます。)
「許可が必要なんて、考えもしなかった・・・」
「忙しいから手続きが後回しになっている」
ということはありませんか?
独立開業するとき、新しいことを始めるときは、法律上の規制がないか、十分に注意をしましょう。
この記事を書いた人
渡辺泰基 (ワタナベ ヤスモト)
行政書士として『長野許認可サポート』を運営。小布施町に渡辺行政書士事務所を開設して10年。迅速・丁寧なサポートにこだわり、北信地域を中心に活動している。豊富な実績でお客様からの信頼も厚い。